ぐるりのこと (新潮文庫 な 37-8)
身近なぐるりのことについて綴ったエッセイ集。
2002年から2004年の雑誌に掲載されたものをまとめたものなので、時事問題は「そういえばそんなこともあったな」という内容が含まれるのですが、読み終わった後は様々なことを考えずにはいられなくなります。
自分の在り方とか、社会の中での自分とか、群れとか。
好むと好まざるとに関わらず、人は群れの中で生活している生き物なので、自分一人で一生を過ごすことはできません。人が複数で生活している限り、考え方の違いや利害関係で幾つもの思惑が発生し、生きづらい状況に陥ることもあります。そういう世の中において、自分の立ち位置ってなんだろうと周囲を見回したくなってしまいました。集団生活に向いていないなりにそこそこ集団に馴染んだ顔をして暮らしてはいますが、そういうのもまた群れの中で生きているのだろうか、とか。
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    常識ってなんだろう、と最近よく思います。
    わたしが「この場面ではこう振る舞うのが常識」と思っていたことが通用しなかったり、それはどう考えても承伏しかねるということも立場が変わればそんなものだと受け入れるしかないのかと悩む羽目になったり。
    小さなことでも予想外の態度や行動に出会うと、個々の常識は数多存在していても集団の常識は存在しなくなってきているような気がするのです。少し前に、最近ではどんな当たり前のマナーでも事細かく案内する傾向にある、という記事を読みました。音楽会では私語を慎みましょうとか携帯電話の電源は切りましょうとか、そういうことを逐一来場者に注意するのだそうです。そんなの常識でしょう、と誰もが思うわけではなくなったからこそ、主催者側が注意喚起しなければならないわけですが。マナー本などが次々と出るくらいですし、常識って今や人から人へと伝えられるものではなくなった模様。
    群れの中にあっても、常識は人それぞれで、そういう面を見ると個人を大切にし過ぎるのもどうなんだろうとか考えてしまいます。
    国や宗教の違いによって考え方も常識も世間を見る視点も異なるわけですが、一つの国の中でもなかなかまとまりが得られない中で、世界中が一つになるなんてどれだけの年月をかければ達成できることなんだろうかと気が遠くなります。
    言葉が通じるからといってわかり合えるわけではないので、目と目で視線を交わして気持ちを伝え合う方がきっと人は本音が言えて、心の境界が取り除けるようには思います。ただ、見透かされそうで恥ずかしいということはありますが。

    群れと個って簡単にどうこうと説明できるものではありませんので、禅問答状態。

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