2016.07.18 Monday

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2011.02.26 Saturday

「ピスタチオ」梨木香歩/著 筑摩書房

ピスタチオ

最初は主人公が日本に戻ってきてからの話だったので、この物語がどういう方向へ向かって行っているのかまったくわからないものの、大きな勢いがある河のような、途中で読むのを止められないものがあった物語。
日本からアフリカに向かい、そこでまたどこへ向かうかもわかないまま話が展開して行く中で、最終的に辿り着くべきところに辿り着き、最後はこれがそうなのかと納得するものがありました。
文章としては淡々としているようで、全然淡泊じゃなく、でも熱いわけでもなく、不思議な雰囲気があるのだけれどとても良い物語でした。
主人公はアフリカに赴いてそこで取材をしていても、そこでなにかを活動しようという熱い情熱があるわけではなく、かといって事実から目を背けるわけでもなく、受け入れている姿勢が読んでいて読みやすいのです。多分、なにかしなければと熱く語られるとこういう物語は最後まで読めない気がする。
そこでどういうことが起きていて、過去、現在、未来が語られ、だからどうしようというわけではなく、ただそれを流れの一部として受け入れているだけの姿勢が良いのかも。
わたしは一生アフリカへは行かないかもしれないけれど、その国ではその国の時間の流れやルールがあり、それを受け入れることでそこに馴染んだり、なにかを見つけたり、通り過ぎていったりするのだろうと感じた物語でした。
この作家さんの物語は、そういう流れみたいなものが自然で、好きです。
2009.09.24 Thursday

「f植物園の巣穴」梨木香歩/著 朝日新聞出版

f植物園の巣穴
《あらすじ》
f郷の植物園へ移動となった「私」は、赴任した後秋を迎えて、放っておいた歯の痛みを覚え歯科に通うことになる。そこは忙しくなると前世である犬の姿になってしまう歯医者の妻がおり、郷の中で人間の頭が鶏に見えたりすることも正常だと告げられる。やがて「私」は植物園の中のある大木の「うろ」を見つけるが・・・。
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2009.09.17 Thursday

「さよならの次にくる <新学期編>」似鳥鶏/著 創元推理文庫

さよならの次にくる<新学期編> (創元推理文庫)
《あらすじ》
新学期。進級して2年生になった葉山君の目下の問題は、美術部に新入部員がいないこと。『曲がり角でゴツン』をして出会った1年生の佐藤さんがストーカーに狙われているというので、彼女を救うべく演劇部の柳瀬さんらの力を借りて奔走するが・・・。
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2009.08.10 Monday

「さよならの次にくる <卒業式編>」似鳥鶏/著 創元推理文庫

さよならの次にくる <卒業式編> (創元推理文庫)
《あらすじ》
小学校の卒業式の日、ラブレターを渡しそびれた葉山は、友人の手によってビルの屋上に閉じこめられる。そこから脱出するために、彼が取った手段とは・・・。先輩である伊神が卒業するまでの、短編4作品を収めた卒業式編。
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2009.01.31 Saturday

「春になったら莓を摘みに」梨木香歩/著 新潮社

春になったら莓を摘みに
著者が学生時代に下宿したS・ワーデンにあるウェスト夫人の話が中心になっているエッセイ。
様々な人が出入りするウェスト夫人の下宿は、本当に人種の坩堝のようで、ウェスト夫人は英国という国においてこんなに来る者を拒まない人がいるのだろうかと俄には信じがたいくらいの女性です。
アメリカ生まれで結婚して英国へ移り、離婚でしてS・ワーデンに引っ越して、やがて様々な人に下宿を提供するようになったウェスト夫人の、寛容な態度は、読んでいても目を見張るものがあります。どうしても先入観を持って人を見ずにはいられない部分が少なからずある自分としては、分からない未知の存在であるからといって拒絶しないウェスト夫人の姿勢を少しは見習いたいものです。なかなかできませんけど。
英国だけでなく、カナダやニューヨークに著者が出向いた際の話などもあるのですが、外国において外国人というだけでなく東洋人ということで少なからず偏見を持たれることがあるのは、多分将来においても変わらないのだろうと思わずにはいられません。
人は自分と違う存在(わかりやすく見た目が違う、肌や髪や目の色が違う等)で区別する部分が少なからずあり、違いがあるからこそ面白いのだと思うのですが、それがマイナスに働くことも多々あります。それをいかに受け入れ消化していき、相手の偏見がわずかなりとも減る努力をするか、ということも大切のように感じます。
理解しようとしてもできないし、分かり合えないことも多々あるけれども、それでもウェスト夫人のように受け入れる、ということがまずは大事なようです。それすら、難しく感じることはありますけど。
2008.09.19 Friday

「水辺にて」梨木香歩/著 筑摩書房

水辺にて―on the water/off the water
水辺にまつわるエッセイ集。
梨木さんがあちらこちらでカヤックをした際に感じたことなどの話が中心になっています。
わたしは水辺の遊びをほとんどしたことがないので(そもそもあまり船という乗り物に心惹かれない)、いまいち水辺遊びの楽しさがわからない部分はありました。川や海がすぐ側にある環境で暮らしているということも関係しているのかもしれません。
読んでいて一番興味を持ったのが「発信、受信。この藪を抜けて」でした。
受信する相手がいるかどうかもわからないまま発信するクジラの話が、クジラに限らずどの存在も同じなのではないか、と思ったので。
自分でも「何か」を発信したり受信したりしており、それがどこの誰から発信されたものなのかわからないまま受信していることがあるのような気がします。誰に向けているわけでもなく自分で発信しているものもありますし。
相手が見つからないまま発信し、誰かが受信してくれたらいいなという淡い期待感をクジラが持っているのかどうかはわかりませんが、生き物というのが基本的に個体ひとつのみで(単体で)生きている存在ではないのだと感じます。アメーバーのように、単体の中で増殖してずっと未来永劫続いていける存在ではなく、常に誰か相手を探し続けているのだとしたら、そしてその相手に偶然というか運命のように出会う日がくることを本能で望むのが生き物なのかもしれません。
水辺に立って水の模様を見るのは好きです。水面にまで行きたいとはあまり思いませんが。
多分、船に乗ると(ボートや小舟もそうですが)水という自然の力の前では、自分は無力だと感じるからかもしれません。
2008.08.22 Friday

「ぐるりのこと」梨木香歩/著 新潮文庫

ぐるりのこと (新潮文庫 な 37-8)
身近なぐるりのことについて綴ったエッセイ集。
2002年から2004年の雑誌に掲載されたものをまとめたものなので、時事問題は「そういえばそんなこともあったな」という内容が含まれるのですが、読み終わった後は様々なことを考えずにはいられなくなります。
自分の在り方とか、社会の中での自分とか、群れとか。
好むと好まざるとに関わらず、人は群れの中で生活している生き物なので、自分一人で一生を過ごすことはできません。人が複数で生活している限り、考え方の違いや利害関係で幾つもの思惑が発生し、生きづらい状況に陥ることもあります。そういう世の中において、自分の立ち位置ってなんだろうと周囲を見回したくなってしまいました。集団生活に向いていないなりにそこそこ集団に馴染んだ顔をして暮らしてはいますが、そういうのもまた群れの中で生きているのだろうか、とか。
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