Vanilla Letter

日々と読んだ本の感想の記録帖
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「ハリー・ポッターと死の秘宝」J.K.ローリング/著 静山社
「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)
《あらすじ》
17歳の誕生日を迎えるその日、ハリーにかけられた母親の守りの呪文が破れる。ハリーはついにホグワーツに戻らない決心をし、騎士団の仲間たちと一緒に隠れることになる。ダーズリー家を出たハリーはヴォルデモードの配下の目を逃れたが・・・。
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* 本/作家名《ら》行 *
「水晶の栓」モーリス・ルブラン/著 ハヤカワ・ミステリ文庫
水晶の栓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
《あらすじ》
代議士ドーブレックの別荘に盗みに入ったルパン一味は、しかし部下が別荘の召使いを殺してしまったばかりか、ヴォシュレーとジルベールの二人が逮捕されてしまう。更にはルパンはジルベールから渡された物を何者かによって盗まれてしまい・・・。

あるリストと水晶の栓を巡って、ルパンとドーブレック、そしてドーブレックを恨み憎む人々が錯綜する物語。
訳者が違うと同じ物語でも読んでいる時の引き込まれ具合は異なるもので、以前読んだ新潮文庫よりもこちらのハヤカワ・ミステリ文庫の方が読みやすくなっていました。たまに、言い回しが時代がかった文句もあったりするのですが。
今回の敵は悪徳代議士のドーブレックだけでなく、すぐには姿を現さない謎の人物などもいて、何度も煮え湯を飲まされたりもしています。部下に恵まれないと、どんな天才的な怪盗でもすんなりとは仕事を進めることはできないようです。
リストとそれを隠している水晶の栓を巡る物語ではあるのですが、怪盗なので、端々できちんと怪盗としての仕事もしているので、やっぱりただ正義感で仕事をしているだけではないようなのですが、きっちりと貰うべきところから貰うことは忘れていない辺りはさすがです。
物語の後半で、ルパンはいつもは嫌っている殺人を自分でしてしまう点がこの物語最大の謎だったりします。いくら、死刑になるだけのことをしている部下でも、他の部下を救うためとはいえそこで殺す?という疑問はあるのですが、それだけ彼がせっぱ詰まっていたという意味なのでしょうか・・・。狙って見事に撃ち殺したことに間違いはなかったようなのですが。
この物語、もう既に20世紀に入っているのですが、まだ死刑はギロチンでの公開処刑だったようで、フランスって一体いつまでギロチンで公開処刑を行っていたのかな?という部分がちょっと気になったりもしました。
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* 本/作家名《ら》行 *
「戯曲アルセーヌ・ルパン」モーリス・ルブラン/著 論創社
戯曲アルセーヌ・ルパン (論創海外ミステリ)
《あらすじ》
娘ジェルメールがシャルムラース公爵と婚約したグルネイ=マルタンの元に、アルセーヌ・ルパンから手紙が届く。3年前にも同様に手紙を受け取り被害を受けたグルネイ=マルタンは、今度こそ大切な宝冠をルパンに盗まれないようにとパリへ向かうが・・・。

アルセーヌ・ルパンシリーズの戯曲を作者であるモーリス・ルブラン自身が劇作家と共同で書いたものです。
舞台版なので、小説のようにあちらこちらに飛び回ってルパンが活躍するという内容ではないのですが、一体どうやってルパンが予告通りに盗みを働くのか。一体どうやって警備が厳重な現場から姿をくらますのかといった展開と、沢山の会話が楽しめます。誰がルパンであるかといった基本的な設定はルパンシリーズを読み慣れているとすぐにわかってしまうのですが、ゲルシャール警部(戯曲ではガニマール警部に代わってゲルシャール警部がルパン担当)との心理戦も見物でした。
最後の舞台の仕掛けなどは、是非舞台上で見てみたいものです。
実際に舞台上でこの戯曲を見てみたくなりました。
ただ、多分当時のちょっとコミカルでウィットに富んだ会話であろう部分は、ちょっと面白味がわからなかったりするのですが、それは文化と時代の違いもあるのでしょう。
この戯曲の校異が付いていて、時代の流れと共に戯曲そのものに修正が加えられていったこともわかります。
他にも2編「アルセーヌ・ルパンの帰還」と「アルセーヌ・ルパンの冒険」という戯曲が収録されているのですが、「アルセーヌ・ルパンの帰還」は未完なのか、物語は途中で終わっていたのが残念でした。「アルセーヌ・ルパンの冒険」は短いながらも面白かったです。
他にも、アルセーヌ・ルパンシリーズに関する詳細な解説が沢山あり、また出版目録も掲載されているので、アルセーヌ・ルパンシリーズのファンとしては必読の一冊でした。
* 本/作家名《ら》行 *
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

 リリー・フランキーさんの「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」を読了。
 九州で生まれ、祖母と、職を転々とする父と、母と暮らしていたけれど、リリーさんが3歳くらいの頃に両親が別居。その後、家を転々としながら暮らし、やがて東京の大学に進学したリリーさんが東京に母親を迎え、その母親が死ぬまでの話です。
 リリーさんが生まれてからのお母さんの半生の物語でもあるのですが、母親というのは凄いものだと思いました。
 お父さんの方は、お母さんと離婚するわけでもないけれど、一緒に住むわけでもなく、でも時々現れたりするのですから、ちょっと不思議な人です。年を重ねていくうちに少しずつ丸くなってはいっているようですが。
 東京でリリーさんと同居するようになってからのお母さんが、家にやってくる人は誰でも分け隔てなく食事を作って出し、毎日のように沢山作っては出しという生活があって、クリスマスにリリーさんの友人からクリスマス会に直接お母さんがお呼ばれしたりする人脈が出来たりする、そのお母さんの誰とでも付き合える姿勢が凄いです。リリーさんが子供の頃、お金があるわけでもないのに欲しいと言った物は何でも買ってあげるという徹底した母親としての姿勢も凄いのですが、人としての姿勢は更に見習いたいものがありました。なかなかあんな風に誰とでもざっくばらんに付き合えて、誰もが息子の付き合いとは別にお母さんだけに訪ねてきてくれるような人にはなれませんけど。
 「食べんしゃい」と言って誰にでも料理を出し、お腹いっぱい食べられることが幸せなのだと信じていたお母さんが、東京でも全然変わらずにそうやって生きていたということが、お母さんの人柄を象徴しているように思いました。
 お葬式の日に、お母さんの料理をこれまでに食べたことがある人が、現在のリリーさんとの付き合いに関係なくお葬式に参列したというのが、お母さんがどんな人だったのかを一番よく語っているように思います。
 母親という存在は、人によって捉え方は異なるでしょうけれど、リリーさんのお母さんのような人はリリーさん以外でも誰もが「お母さん」と呼んで親しめる人のようで、ちょっと羨ましいものです。
 そんな人にわたしはなれっこないのですが、理想を高く持つことは悪いことではないので。
* 本/作家名《ら》行 *
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」J.K.ローリング/著 静山社
6年生になったハリーは、グリフィンドールのクィディッチのキャプテンになる。魔法省では、ファッジが失脚し、新たに大臣になったスクリムジョールがハリーを対ヴォルデモート卿の象徴として擁立しようと画策していた。そして、ドラコ・マルフォイは何やら怪しげな動きをしており・・・。

6巻目にして、ハリーはホグワーツでの学校生活も残すところ後2年となり、ヴォルデモート卿の過去も次第に明らかにされてゆき、最終巻に向けて様々な展開が繰り広げられてゆきます。16歳となったハリーは随分と大人になりましたし、ロンやハーマイオニーたちの関係も1年生の頃とは違ったものになってきましたし、彼らも成長しているんだと読みながらしみじみと感じました。それ以上に成長しているなと思うのが、ジニーです。1巻目を読んだ時は、まさか彼女がここまで成長してこんな風にハリーに関わることになるとは想像もしませんでしたが、それ以上にジニーはハリーたちよりも格段に大人になっているように見えました。ハーマイオニーよりも、大人かも。

「半純血のプリンス」と名乗る謎の人物の正体は意外といえば意外で、そうでないといえばそうではないのですが(正体が明らかになった際はなるほどと思いましたし)、この人の最終巻での動向も楽しみです。わたしはもうこの人がどちら側に味方しようが、活躍してくれればそれで満足です。

「あとがき」でこの第6巻は暗いと書かれていますが(この「あとがき」、かなりネタバレなあとがきになっているのでわたしとしては何も書かないで欲しかった)、「それがどうした?」と言いたいです。人生って常に明暗があるのですから、特にハリーの場合はヴォルデモート卿という悪の具現のような存在との戦いが1歳にして定められた存在なのですから、それでいいのだと思います。16歳までに様々な人生の挫折や喪失を味わうことなんて、実のところそう珍しいことでないはずです。このシリーズはハリーの魔法使いとしての成功や成長の物語ではなく、ハリーの人生の物語だとして読めば、ウィーズリー家のようなほとんど家族同然、兄弟同然で付き合える人々もいたり、信頼する人を失ったり、そりが合わない教師や学友が登場し、やがて学校を旅立つ一人の魔法使いの人生の物語として確かに過酷な運命も強調されてはいますが、第7巻で最後に笑うのがハリーたちであればそれでわたしは満足です。怒濤の展開とラストを匂わせる第 6巻になっていて、とても良かったです。
* 本/作家名《ら》行 *

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